人の夢は終わらない

全ての「こども」と全ての「せんせい」が生きたいように生きることができるように、まず私が学び続けます。

「都道府県」×「学び」

4年生には都道府県の漢字を学習する機会があります。

個人的には、旅行も好きですし、桃太郎電鉄も好きなので

都道府県について知ること(漢字含め)は

楽しんでできる方だと思っています。

 

ただ、それは私の考え方です。

こどもたちが全員同じはずがありません。

そこで、こどもたちに質問しました。

 

あるクラスでは

都道府県の漢字を学ぶと、どんないいことがあるの?」

また別のクラスでは

「なぜ都道府県について知る必要があるの?」

 

一つめの質問は

私ではなく友人の授業における質問です。

ここでは、漢字そのものを学ぶ理由から

都道府県の漢字を学ぶ理由にまでしぼって考えることができました。

「知っていれば地図や看板が読める」

「読んだり書いたりできないと恥ずかしい」

「漢字が分かると歴史が分かることもある」

 

そうした発言をきっかけに以下のような問いをもつことができました。

「東京って何で東がつくの?」

「群馬には馬がたくさんいるの?」

「じゃあ鹿児島は鹿と関係があるの?」

 

自分にとって「得」があると感じることは大切です。

そして、それだけでなく興味が広がっていく様子も素敵でした。

ただ「覚える」という漢字の学習よりも

きっと効果があったのではないかと思います。

 

二つめの「なぜ都道府県について知る必要があるの?」

という質問は、私がきいた質問です。

あえて「漢字」という言葉にはふれませんでした。すると

「旅行のときに便利」

「特産品を知っていたら食べようかなって思う」

「外国人の友達に紹介したい」

「将来、役に立ちそう」

といった多様な考えが生まれました。

もちろん「テストで書けるようにしたいから」

「書けないと困るから」といった理由もたくさん生まれました。

 

そこで私は

「遠い未来と近い未来を想像して理由を考えたんだね」

とアシストすることにしました。

すると、こどもたちから

「どっちの理由がいいの?」

とリアクションがあったので

「自分で決めた理由なら、どっちも素晴らしいと思うよ」

と答える一方で

「両方あったら、もっと素晴らしいかもね」

「ピアニストになりたいって遠くの未来を想像しながら

今日はこの曲をがんばろうって近い未来のことを考えるみたいに」

と、もう一回アシストすることにしました。

(アシストのしすぎは自分の色が出るので控えたいところですが)

 

こどもたちは納得してくれたようで

その後の活動を楽しんでいたように見えました。

 

「遠い未来と近い未来」という点で

一つめの質問と二つめの質問は同じだと思いました。

「ただやる」とは大きく異なりますね。

知識・技能をねらった授業だからこそ「ただやる」に、したくはありません。

 

この二つの質問の違いは

一つめは、国語の授業として着地できましたが

二つめは、国語の授業の外側に飛び出す感じになったことです。

 

どっちがいいのかなと、いつも迷います。

いや、今の学校では一つめに決まっています。

学ぶことを明確にしましょう、という流れには賛成です。

でも二つめの質問の方をしたくなってしまう・・・。

しぼるよりも広がってほしいなーという感じです。

 

こどもたちの「遠い未来と近い未来」を私が想像した上で

どんなアシストをしていけばいいのか

これからもたくさん迷っていこうと思いました(笑)

 

それはさておき

都道府県」の漢字の学習一つとっても

これだけ「学び」が広がるのです!

改めて、「こどもってすごいんだな」って感じました!

今後も、せんせいの迷いなんか簡単に越えていってほしいと思います!