人の夢は終わらない

全ての「こども」と全ての「せんせい」が生きたいように生きることができるように、まず私が学び続けます。

「山小屋で三日間すごすなら」×「国語の学び」

「山小屋で三日間すごすなら」

教科書の目次を見ていてびっくりしました!

そして、おもしろそうだと思いました!

 

これは3年生の国語の教科書(光村図書)に載っている教材です。

「対話の練習」という位置付けで、

今回の教科書から載っている新しい教材です。

「考えを広げる話し合い」と「考えをまとめる話し合い」の

両方を経験し、スキルを身に付けるという教材でもあります。

 

こどもたちに、この授業をすることを伝えると

「やったー!」という歓声があがりました。

「楽しみにしてたんだ。」という子もいました。

 

設定は以下のとおりです。

みなさんは、子どもたんけんたいとして、山小屋で三日間すごすことになりました。

ふだん子どもだけではできないことをして、しぜんとふれ合うなら、

どんな物を持っていきたいですか。

 

「広げる」と「まとめる」という意図を伝え、

ソーシャルディスタンスを保って話し合いスタートです!

 

こどもたちは、ものすごい勢いでアイデアを出していきます。

「虫取りあみが必要だよ」

「釣りの道具はどうかな?」

「星を見ながら寝るから寝袋がほしいな」

他にも

「花火」「電子レンジ」「あつ森」などなど

広げることが止まりませんでした!

 

ずーっと見ていたい気持ちも生まれましたが

「まとめる話し合い」にもふれないといけません。

 

「ここで先生からお知らせです。

山小屋に持っていけるものはグループで五つまでです。」

「えぇぇぇ!!!!」

 

まとめる話し合いをすることは分かっていたものの

楽しいからやめたくない、というのがこどもたちの意見でした。

もうこれを聞けただけで、幸せな気分になりますね!

 

「まとめるのも楽しいよ」と伝えて、ごめんと思いながら

次の話し合いがスタートです。

 

「何で電子レンジなの?自然と関係ないよね?」

(この意見を聞いて、私もそう思いました。)

「自然とふれ合う時間をつくるために、料理の時間を短縮する。」

「あぁぁぁ!」

なるほど!こどものアイデアは本当に素晴らしいですね!

「花火」も、普段こどもだけではできない、という設定を

ちゃんと読んでいたからこその発言だったようです。

 

そして、「まとめる話し合い」も、どんどん加速していきます。

「川遊びの道具しかないよ!」

「あつ森は家でもできるじゃん。」

(あつ森の虫と、本当の虫を比べるつもりだったらしいです。)

 

ただ、「広げる」と違うのは、自分の思いを伝えるだけでは

まとめられないということです。

どうしても釣りがしたい子と、キャンプファイヤーをしたい子では

持っていきたいものも異なります。

うまく意見を合わせていくものの、五つにまとめることは

とても難しいようでした。

お互いを認め合うことと、難しさを感じることができていたので

私は素晴らしい話し合いだと思って見ていました。

 

すると、ある班で

「四つまで決めたら、あと一つは自分の好きなものを持ってこよう!」

という話し合いを進めていました。

私は、設定とは違うと感じながらも、止めませんでした。

こどもたちが、考えをまとめるために出した案だったので

それこそが、リアルな話し合いかなと思ったからです。

止めなかったことで、本来の着地点とはズレてしまったかもしれませんが

最後まで見守ってよかったと思いました。

 

今回の授業からも、こどものアイデアの多様さ、柔軟さに驚きました。

また、せんせいが見守ることで

こどもたちは、自分たちで解決策を見いだしていく

ということも改めて感じました。

 

この話し合いを頭に入れて

無人島から脱出するテレビ番組を観ようと思います!!