人の夢は終わらない

全ての「こども」と全ての「せんせい」が生きたいように生きることができるように、まず私が学び続けます。

「情熱の薔薇」×「学校」

はじめまして!

吉野先生の名の通り、私は小学校で先生をやっています。

先生なのに読みにくい文を書いておりますが、お付き合いいただければ幸いです。

 

最初に書くことは何にしようかと考えたとき

やはり「好きなものからスタートしたい」と思うものですね!

 

好きな食べ物、好きな場所、好きな本・・・。考えだすと、きりがありません。

ですが、今回は大好きな「歌」と「学校」をつなげていきたいと思います。

 

今回つなげるのは、THE BLUE HEARTSの「情熱の薔薇」です。

御存じの方も多い名曲ですね!

中でも、先生になってから常に頭のどこかに置いてある歌詞を

引用させていただきます。

 

『見てきた物や 聞いた事 いままで覚えた全部

 でたらめだったら面白い そんな気持ち分かるでしょう』

 

中学生くらいだったでしょうか。サビではなく、この部分に私は心が動かされました。

それは、心から共感できたからです。

こんなに面白いことってないんじゃないかと思いました。

 

先生になってからも、その感覚はありました。

「教科書には、こう書いてあるけれど、これって本当かな?」

若い頃は、シンプルに面白いという感覚で伝えていました。

ただ、最近はリアルに「この歌詞の考え方が『学校』に必要なのでは」

と思うようになりました。その理由は大きく三つです。

 

一つめは、「学校」という場所が、ゆっくり時間の流れる場所だからです。

学校でやっていることって、ずっと変わってないと思いませんか?

マイナーチェンジをしながら、ゆっくり変わってはいるものの

昔から変わっていないことだらけです。

・連絡事項は紙に印刷して配布する。(これだけ便利なツールがあるのに)

・全員でそろって行進する。(いつ使うスキルなんでしょう)

・先生が何十人も相手に教える。(明治時代から変わらず)

他にもまだまだありますよね!

社会がこれだけ変わっていても、変わらないのが学校です。

それでも最近は、そんな学校の常識に異を唱える人が多くなってきました。

そんなとき、あの歌詞が頭をよぎります。

学校で当たり前にやってることって、でたらめなんじゃないのかな。

1回リセットしたらいいのにな。

そんなことを考えると、学校のいいところと悪いところが

ハッキリと見えてくるのです。

ゆっくりと時間が流れる学校に、大きな衝撃を与えてくれる歌詞なのでは

と私は思っています。

 

二つめは、こどもの自己決定を促せるからです。

先生は基本、教えたがりです。自分の指導プランにこどもを誘導しがちです。

でも、この歌詞を思い出せば

「先生は、こう思うけれど、本当かどうかは自分で確かめてほしい。」とか

「先生の言うことも一つの考えにすぎない。」とか

考えをこどもに押し付けることなく、対等に話ができるようになります。

すると、こどもは先生の顔色をうかがわなくなり、

自分が納得したものを自分で決めるようになっていきます。

そして、主体的で活気のある授業に変わっていくのです。

 

三つめは、こどもの創造力が育つからです。

言われたことが正解だと信じて、それを忠実に受け入れていれば何とかなった。

そんな時代ではないことは明らかです。

既存のものを問い、よりよい案を生み出すことが必要不可欠な時代です。

そんなとき、この歌詞が先生やこどもの見方を変えてくれます。

「今まで当たり前のようにやってきたけど、本当にそうかな。」

問い続けることで新しい何かが創造されます。

その創造力は、きっと広がるばかりですね。

 

一度覚えたこと、分かったこと、手に入れたものを手放すのは、

なかなかできるものではありません。

何より、手放す必要のないくらい大切なものかもしれません。

ただ、どちらにせよ「これまでを問う」ことは忘れてはいけないと思います。

その結果、手放すことを決めても、手放さないことを決めても

その結論は価値あるものになっているはずです。

 

日本中の先生が

もう一度この歌詞を思い出して、当たり前のものに問いを立てたり、

変化を受け入れたり、それを面白いと感じたりしながら

こどもの前に立てば、きっと学校も変わっていくはずです。

だから、先生方、がんばっていきましょう。

 

今日は「情熱の薔薇」と「学校」を「つなげる」でした。